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食のサプライチェーンを支える低温物流システム

食のサプライチェーンにおいて、安全性や品質を確保することは最も大切なことです。中でも、生鮮食品や冷凍食品においては、サプライチェーン全体を通してトレーサビリティ管理を行うことで生活者の安全・安心を確保しています。低温物流システムは、効率的でミスのないオペレーションを実行するために必要不可欠なものとして、24時間365日体制で食のサプライチェーンを支えています。低温物流の現場は、激しく変動する物流量の中で常に高い品質を求められていますが、その一方で、働き手が不足し、熟練者の技術・経験に頼ったオペレーションの維持が困難になっています。また、持続可能な社会の実現のために、より少ないエネルギーで、なるべく廃棄物を出さない事業活動が求められています。私たちは、AI技術やロボットなどを活用した省力化・自動化を推進し、ますます高まる低温物流システムへの期待に応えてまいります。

物流システムフロー

倉庫管理システム

倉庫管理システムは大きく3つの役割をもっています。
@台帳記録:入出庫在庫の記録を行います。
記録に基づき入出庫賃や保管料の請求、取引先への履歴報告を行います。
A倉庫作業の実行支援:入出庫データを作業帳票として印刷したり、ハンディターミナルやタブレット端末などに表示したりすることで、倉庫作業を正確かつ高効率にオペレーションできるよう、支援を行います。
B問い合わせ:入出庫在庫の記録や倉庫作業の進捗について、過去にさかのぼって調べることができます。
輸配送管理システムや、荷主・取引先のシステムと連携を行うことで、日々大きく変動する物流情報を正確かつ迅速に処理し、物流現場を支えています。

輸配送管理システム

荷主からの運送依頼をFAXやEDI(電子データ交換)で受信し、記録します。受信したデータの発着地点を把握し、基本的な輸配送ルートを自動設定します。その際、1回の運行時間を考慮して、一度に目的地まで運べない場合は、中継ポイントを作成し、運行を複数に分割します。
手配可能なトラック台数が確定したら、オペレーターにより実際の配車組みが行われ、それに基づいて輸配送業務が遂行されます。
車両の運行を効率的に行うためには、優れた配車組みが必要ですが、熟練者の経験に頼り切っているのが現状で、いわゆる2024年問題に対応するために、自動配車システムなどの活用に取り組んでいます。

仕分作業システム

外食チェーン、お弁当チェーン、スーパーマーケットなどへの食品配送業務に貢献するシステムです。主に3つの機能を駆使して、多品種大量の商品を正確かつ圧倒的なスピードで仕分け、数多くの店舗にお届けします。
@検品機能:仕分け前の準備として、商品の品番、賞味期限、数量が正しいことを確認します。
A仕分機能:ハンディターミナル、スマートフォン、ウエアラブルデバイスなどで多品種大量の商品を仕分けます。
B積込機能:仕分け後に待機状態となっている商品の位置や状態を管理し、配送車両に正確に積み込みます。
この後、輸配送管理システムなどと連携して、正確かつタイムリーに商品をお届けすることが可能です。

BI(ビジネスインテリジェンス)システム

各種システムに蓄積されたデータを活用し、分析することができるシステムです。過去の実績データを参照することで、事業計画と実績を把握します。また、現在の作業状況の可視化を行うことで、作業の遅滞を認識してリカバリーすることが可能です。
今後は、蓄積したデータの分析結果を基に経営判断をする「データドリブン経営」を支援してまいります。従来の経験や勘に頼った経営から、データという客観的根拠に基づいた経営とすることで、事業課題解決のための施策立案や意思決定が可能となります。また、既存のビジネスで収集したデータを基に新たなビジネスを生み出すことも可能です。データドリブン経営の実現には、適正なKPI管理に基づいたデータの活用・分析が欠かせません。そのツールとして、BIシステムを高度に活用し、さまざまなインサイトを得ながら適正なKPIを設定することで、データドリブン経営を実現します。